技人国の採用にかかる費用は?特定技能との違いも紹介

外国人材の採用において、「技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)」は最も代表的な就労ビザ(在留資格)の一つです。エンジニアや通訳、マーケティング担当など、専門的な知識を持ったホワイトカラー人材を受け入れる際に利用されます。
いざ採用を検討するにあたり、「一体どれくらいの費用がかかるのか」「近年注目の『特定技能』とはコスト面でどう違うのか」と疑問に思う担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、技人国人材を採用する際に発生しやすい費用の内訳と、特定技能との制度・コスト面での違いを分かりやすく解説します。

1. 技人国(技術・人文知識・国際業務)の採用にかかる主な費用
技人国の採用で企業側が負担する費用は、主に「採用決定時の初期費用」と「ビザの手続き費用」に分けられます。具体的な内訳は以下の通りです。
① 人材紹介料(採用決定時の費用)
技人国の人材を人材紹介会社経由で採用した場合に発生する成功報酬です。
費用の目安:想定年収の20%〜30%(約60万円〜100万円以上)
特徴: 技人国は専門性の高いプロフェッショナル人材であるため、特定技能の紹介料(固定額が多い)と比較して、年収ベースで算出されることが一般的です。求めるスキルや経験によって金額は大きく変動します。
② 在留資格申請・ビザ代行費用
採用内定後、入出入国在留管理局への申請を行政書士などの専門家へ依頼する費用です。
費用の目安:約10万円〜20万円/1名
特徴: 「在留資格認定証明書交付申請(海外から呼ぶ場合)」や「在留資格変更許可申請(国内の留学生などを採用する場合)」の手続きを代行してもらうための費用です。
③ 渡航費・住居手配などの初期サポート(任意)
海外に住んでいる人材を呼び寄せる場合、日本への航空券代や当面の住居(社宅やアパートの契約費用)が発生します。
費用の目安:約10万円〜30万円程度
特徴: 法律上、企業側が全額負担する義務はありませんが、スムーズな入社と定着を促すために企業が一部または全額を負担(あるいは立て替え)するケースが多く見られます。
2. 「技人国」と「特定技能」の決定的な違い
外国人採用を検討する際、よく比較されるのが「特定技能」です。この2つは「費用構造」と「任せられる業務内容」に大きな違いがあります。
費用の違い:最大の差は「入社後のランニングコスト」
コスト面における一番の違いは、入社後の「義務的支援」の有無です。
特定技能の場合: 法律により、生活や業務に関する「10項目の義務的支援」を継続して行う必要があります。自社で対応が難しい場合は「登録支援機関」へ委託するため、毎月2〜3万円程度のランニングコスト(支援委託費)が発生し続けます。
技人国の場合: 技人国には、特定技能のような「義務的支援」の制度がありません。そのため、登録支援機関への委託費のような外国人特有のランニングコストは原則としてかかりません。(日本人社員と同様の福利厚生費や給与のみとなります)。
入社時の初期費用(紹介料など)は専門職である技人国の方が高くなる傾向がありますが、長期的に見るとランニングコストがかからない分、技人国の方が総コストを抑えやすいという特徴があります。
業務内容の違い:学歴・専攻との「一致」が必須
「ランニングコストがかからないなら、技人国で採用したい」と考える企業様もいらっしゃいますが、ここに大きな落とし穴があります。
技人国: 大学等の「専攻内容(学歴)」と「実際の業務内容」が専門的かつ密接に関連している必要があります。工場での単純作業や、飲食店での接客・調理のみといった、いわゆるブルーカラー業務(現業職)に従事させることは法律で固く禁じられています。
特定技能: 製造業、建設、介護、外食など、指定された12の産業分野において、現場での業務(現業職)に直接従事することが可能です。
まとめ
「技人国」は、初期費用はやや高めですが、ランニングコストがかからず、企業のコア業務を担う専門人材の採用に適しています。 一方「特定技能」は、毎月の支援コストはかかりますが、現場の人手不足を解消する即戦力として大いに活躍してくれます。
コストだけを比較して判断するのではなく、「自社で任せたい業務内容は何か」を明確にし、それに適合する適切な在留資格を選ぶことが最も重要です。 どちらの資格で受け入れるべきか迷われた際は、人材紹介から定着までを総合的にサポートできる専門機関へぜひご相談ください。



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