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高知県で特定技能外国人を採用するには?地元の登録支援機関が制度・手続き・県の支援策を解説

執筆者の写真: WS-column
WS-column
9月4日
読了時間: 8分

高知県内で「人が採れない」という声を、以前にも増して多く聞くようになりました。募集をかけても応募がない、採用できても定着しない。そうした状況のなかで、外国人材の受け入れを検討される企業様が県内でも着実に増えています。

一方で、「制度が複雑そう」「うちの業種で使えるのか分からない」「高知だと生活面のサポートが大変では」といった不安から、一歩を踏み出せずにいる企業様も少なくありません。

本記事では、高知県内で特定技能外国人を採用する際の全体像を、県内の最新データ・手続きの流れ・高知県独自の支援制度という3つの角度から整理します。県外の一般的な解説記事ではなく、高知県で実際に受け入れを行っている登録支援機関の視点でまとめました。





高知県の外国人雇用は、いまどうなっているか

まず、県内の実情を数字で確認します。高知労働局が公表した「外国人雇用の届出状況(令和7年10月末時点)」によると、県内の状況は次のとおりです。


  1. - 外国人労働者数:5,916人(前年比 623人増・11.8%増)

  2. 外国人を雇用する事業所数:1,332所(前年比 116所増・9.5%増)


注目していただきたいのは、県内ですでに1,332もの事業所が外国人を雇用しているという事実です。1年で116事業所増えています。外国人採用は、もはや一部の大企業だけの選択肢ではありません。


在留資格別の内訳

  • 技能実習:2,920人(49.4%)

  • 専門的・技術的分野:1,841人(31.1%) うち特定技能:1,306人(22.1%)

  • 身分に基づく在留資格:610人(10.3%)

  • 資格外活動:318人(5.4%)

  • 特定活動:227人(3.8%)

特定技能は1,306人で、県内の外国人労働者の22.1%を占めるまでになりました。技能実習が依然として最多ですが、即戦力として直接雇用できる特定技能の存在感は年々高まっています。


産業別の内訳

  • 農業、林業:1,241人(21.0%)

  • 製造業:1,119人(18.9%)

  • 卸売業、小売業:1,110人(18.8%)

高知県らしく農業・林業が最多である一方、製造業と卸売・小売業がほぼ同水準で続きます。特定の業種に偏らず、幅広い分野で受け入れが進んでいることが分かります。


国籍別の内訳

  • ベトナム:2,003人(33.9%)

  • インドネシア:1,355人(22.9%)

  • フィリピン:812人(13.7%)

インドネシアが2位に定着している点は、県内の受け入れ動向を示す重要な変化です。

なお、高知労働局の一般職業紹介状況によれば、2026年4月時点の県内の有効求人倍率は1.15倍。人手不足は特定の業種にとどまらず、県内全体の構造的な課題となっています。



特定技能とは:高知の企業が押さえるべき要点

特定技能は、人手不足が深刻な産業分野で、一定の専門性・技能を持つ即戦力を受け入れるための在留資格です。2019年に創設されました。高知県の企業様が最初に押さえておくべき点は、次の3つです。


①自社の業務が対象分野に該当するか

特定技能には対象分野が定められています。県内で受け入れが多い農業・製造業・外食業・宿泊業・建設・介護などは、いずれも対象分野に含まれます。

ただし、同じ会社でも「任せたい業務」が対象業務にあたるかどうかは個別の判断になります。ここは早い段階で確認しておくと、後の手戻りがありません。


②技能実習との違い

技能実習は「技能移転による国際貢献」を目的とした制度であり、特定技能は「人手不足の解消」を目的とした就労のための制度です。目的が異なるため、特定技能は転職が認められており、企業側も労働者として直接雇用します。県内では技能実習からの移行も一般的なルートになっています。


③技人国との使い分け

現場での実務作業が中心であれば特定技能、通訳・管理業務・エンジニアなど専門知識を活かす職種であれば技人国(技術・人文知識・国際業務)が適しています。詳しくは「技人国とは?特定技能との違いを企業目線で解説」で解説しています。



採用までの5ステップ

高知県内での受け入れは、おおむね次の流れで進みます。


ステップ1:募集条件の整理(1〜2週間)

任せたい業務、勤務地、賃金、勤務形態を整理します。賃金は日本人と同等以上であることが必須です。あわせて、住居をどう用意するかもこの段階で検討します。


ステップ2:候補者の選定・面接(2〜4週間)

登録支援機関や人材紹介会社を通じて候補者を選定します。海外在住者の場合はオンライン面接が中心です。国内在住者(留学生・技能実習修了者など)であれば対面面接も可能です。

ステップ3:雇用契約と支援計画の作成(2〜3週間)

雇用契約を締結し、「1号特定技能外国人支援計画」を作成します。この支援計画は法律上の義務であり、登録支援機関に全部委託することが可能です。支援計画の中身については「特定技能の支援計画とは?作成時のポイントを解説」をご覧ください。


ステップ4:在留資格の申請(1〜3ヶ月)

出入国在留管理局へ申請します。海外から呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書交付申請」、国内在住者の切り替えであれば「在留資格変更許可申請」となります。ここが最も時間がかかる工程です。必要書類は「特定技能外国人の受け入れに不可欠な必要書類とは?」で整理しています。


ステップ5:入国・就労開始と受け入れ準備(2〜4週間)

住居の確保、生活オリエンテーション、口座開設、住民登録などを行います。

全体では、最短でも3〜4ヶ月、海外から受け入れる場合は6ヶ月程度を見込んでおくと安全です。「4月から人が欲しい」なら、前年の秋には動き始める必要があります。費用については「特定技能外国人の採用にかかる費用は?初期費用から維持費まで内訳を徹底解説」で詳しくまとめています。



高知県だからこそ使える支援制度

ここが、県外の解説記事には載っていない部分です。高知県は独自の支援制度を用意しています。


こうち外国人材優良サポート事業者認証制度

外国人材を適切にサポートしている県内事業者を、高知県が認証する制度です。対象は、県内に本社または事業所を有し、外国人材を雇用している企業・法人・団体・個人事業主です。


認証を受けるメリットは次のとおりです。

  • 県のホームページ等で企業名が発信され、対外的な信頼につながる

  • 認証マークを企業PRに活用できる

  • 後述のスキルアップ補助金の補助率が、3分の1から2分の1に引き上げられる

申請期間は令和8年5月1日から12月31日まで。高知県電子申請サービスまたは郵送で受け付けています。必要書類は、認証申請書、認証要件チェックリスト、雇用契約書の写し、税務滞納がない旨の誓約書です。

採用活動の面でも効果があります。求職者から見れば「県が認めた受け入れ企業」であることは、応募を後押しする材料になります。


高知県外国人材受入環境整備事業補助金(スキルアップ支援)

外国人従業員のスキル向上にかかる費用を県が補助する制度です。

  • 対象:県内の事業所で外国人材を雇用している法人または個人

  • 対象経費:技能訓練、技能試験、ビジネススキル研修(日本語教育を含む)、特定技能試験・日本語試験の受験費用

  • 補助率:3分の1以内(認証事業者は2分の1以内)

  • 上限額:1事業者あたり100万円(外国人材1人あたり3万円)

日本語教育が補助対象に含まれている点は、定着率に直結するため見逃せません。


高知県の相談窓口

制度について直接相談したい場合は、県の窓口があります。高知県 商工労働部 商工政策課(外国人材受入推進室)、電話は088-823-9643です。県が運営する「外国人材活躍ポータル」でも、雇用制度・相談窓口・生活情報・県内企業の事例が公開されています。



高知で受け入れる際に、県外と違う点

大都市圏の事例をそのまま持ち込むと、高知では合わない部分があります。実務上、特に差が出るのは次の3点です。


住居の確保は「早めに、企業側で」

高知県内は物件数が限られ、外国人の入居に慎重な大家さんもまだ少なくありません。入国日が決まってから探し始めると間に合わないことがあります。社宅がある場合は最優先で検討し、賃貸の場合は企業名義での契約を前提に進めるのが確実です。


移動手段の確保が定着を左右する

公共交通の便が限られる地域では、通勤手段が生活の質に直結します。送迎の有無、自転車の支給、免許取得支援などを最初に決めておくと、入社後のミスマッチが減ります。県外から来た方にとって、ここは想像以上に大きな問題です。


生活面の相談相手が近くにいるか

家族や同郷のコミュニティが少ない地域では、困りごとを相談できる相手の存在が定着率を大きく左右します。「病院に行きたい」「役所の書類が読めない」といった日常の小さな困りごとに、すぐ駆けつけられる距離に支援者がいるか。これが県外の支援機関に委託する場合との決定的な差になります。



まとめ

高知県内では、すでに1,332の事業所が外国人材を雇用し、そのうち特定技能は1,306人にのぼります。制度としても、受け入れ環境としても、特別なことではなくなりつつあります。

一方で、高知には高知の事情があります。住居、移動手段、生活面の相談体制。ここを見誤ると、せっかく採用しても定着しません。本記事の要点を整理します。

  • 県内の外国人労働者は5,916人(前年比11.8%増)、特定技能は1,306人

  • 採用までの所要期間は、最短3〜4ヶ月、海外からなら6ヶ月程度

  • 高知県には認証制度とスキルアップ補助金があり、認証を受けると補助率が3分の1から2分の1に上がる

  • 高知特有の論点は「住居」「移動手段」「生活相談の距離」の3つ

WorkStarまほろばは、高知県南国市を拠点とする登録支援機関です。ミャンマー・インドネシア・ネパールからの人材紹介から、在留資格の手続き、入社後の生活支援・日本語学習支援まで、一貫してサポートしています。

「うちの業種で使えるのか」「どれくらい費用がかかるのか」といった段階からで構いません。初回のご相談は無料です。高知の地域事情に精通したスタッフが、対面でも、オンラインでも対応いたします。人材紹介サービス登録支援機関としての支援内容の詳細は、各ページをご覧ください。お問い合わせはこちらから承ります。


出典

高知労働局「外国人雇用の届出状況(令和7年10月末時点)の概要」/高知県「こうち外国人材優良サポート事業者認証制度」/高知県「高知県外国人材受入環境整備事業補助金(スキルアップ支援)」/高知県「外国人材活躍ポータル」/高知労働局「一般職業紹介状況(2026年4月分)」

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